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先日のBS2の放送でようやく観る事ができました。フィリップ・マーロウって、原作では「一人称」なもんで、マーロウ自身の風貌のイメージが掴みにくいんですよね。いやあ、まさかこんなタレ目のオヤジだったとは。いやでもロバート・ミッチャム、これはこれでよいかもしれない。観ててちょっと気になったのが、マーロウの心の声を、独白としてナレーション風に入れちゃってる事。このせいで、なんだかマーロウがやたら饒舌なオジサンに感じられちゃう。でも酔いどれのごとき表情のR・ミッチャムなら、むしろ違和感がナイ! と言う訳で、本作が原作の雰囲気に忠実かというと、ちょっと疑問にも思えるのですが、決してそれば悪いものではなく、逆に言えば、原作と映画がそれぞれに楽しめる、とも申せましょう。原作との違いと言えば、そうそう、アムサーって女性だったのか~! いや、そんな事はどうでもよくて。映画化にあたっては、単純化するところは単純化し、盛り上げるところは原作以上に盛り上げ(特に後半、思い切ったアレンジですな)、それでいて、原作のセリフをしっかり映画の中にちりばめてみたりするサービスもあってニヤリ。「アン・リアードン」という重要キャラをばっさり切って、「トミー・レイ」なる人物のエピソードを軸のひとつに設定することで、よりハードボイルド色が強められています。上手いです。長い映画ではありませんが見ごたえありますね。あと、脇役出演のスタローン若き日の姿も要チェック。
【鱗歌】さん 8点(2004-08-28 00:34:44)(良:2票)
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