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《ネタバレ》 本作で描かれている“群像”を、リアルに実感できる世代の観客ではない評者としては、辛口の点数になります。キャスティングに冴えがあって、現実のステロタイプなアナロジーとしては長けていると思いますが、それ以上の中身のない映画です。正直、どうでもいい部類の映画でした。それだけ、日本が平和なのだと思えば、よいのだと思いますが、時間潰しにもなりませんでした。少しは、まっとうな映画をとってみてほしいものです。いわゆる『やおい』 の系列に属する、駄作になりかねません。 (つづき)鑑賞する前から抱いていたやな予感を裏切らない、みみっちい話の展開に失望しました。この程度の仕掛けに、作り手がほくそ笑んでいる姿を想像して、寒気を覚えました。限られた予算で、若手主体でギャラも抑えて、いっちょあがり的なのりがみえみえです。記号化したキャストを型どおりに組み合わせる、テレビドラマ的手法のテキストのような映画です。邦画だか、TVドラマだか区別つかない時点で、『オワコン』化していることに気が付いてもらいたいです。 (つづき)娯楽ですから、いっときの満足が得られればいいと思いますが、好きか嫌いかでいえば、間違いなくNOですね。もっと骨太の邦画を期待していますが、活字メディアと映像メディアが寄せ集まって作られた映画に、これ以上を期待するのは無理なのだということでしょうか。筒井康隆の『幸福の限界』というショート作品がちらついてしまいました。 ぶっちゃけ、冒頭の映画研究会のシーンと、最後の群衆シーンのきっかけとなる飛び降りの映像は、なんだったのでしょうか? (つづき)仕掛けがみえみえで、spiritsを欠いた隠喩は、苦笑を禁じ得ないくらい滑稽でした。映画を作るのなら、技術か、映像か、ストーリーか、何が言いたいのか、めりはりを利かせて、容易には妥協しない本編を作ってみてはいかがでしょうか? 評者は、立腹しています。何に対して立腹しているかというと、迂闊にも本作を鑑賞してしまった間抜けな自分に対して、一番立腹しているのでしょう。
【クゥイック】さん [映画館(邦画)] 3点(2012-08-12 20:19:35)(良:2票)
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