女中ッ子 の 光りやまねこ さんのクチコミ・感想

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女中ッ子 の 光りやまねこ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 女中ッ子
製作国
上映時間142分
ジャンルドラマ,モノクロ映画,小説の映画化
レビュー情報
本作では言うまでもなく、主人公初を見事演じた左幸子に尽きます。元体育の先生だけあって初々しくはつらつとした演技はまさに適役以上のもので、きかん坊の子供を受けとめる辺り母性をも感じさせてくれた。そんなエネルギッシュな左幸子に呼応するかのように勝美役の子役・伊庭輝夫がこれまた活きが良く、相手役としてピッタリ。名匠田坂具隆の誠実で味わい深い演出が冴えに冴えており、戦後の高度成長期に差しかかる古き良き時代を存分に味わえる。田舎から出て来た世間知らずの初が都会の文化や習慣に驚く様子と対比して、都会っ子の勝美が冬の田舎の生活に興味を示すという後半の構図も素晴らしく、またアクセント代わりに流れる時計群のハーモニーも不思議な郷愁を誘ってくれた。そんな中、印象的なシーンとエピソードがぎっしりと詰まっているわけですが、個人的に大好きなのがふたつあります。初が時計群の音とともに眼を覚まし、窓を開け朝もやかかる田園都市世田谷を一望する。そして大きく伸びをする。すがすがしいシーンだ。夢にまで見た都会での生活が始まったのだ。それともうひとつは、犬嫌いだった母親の許しが出て勝美と初が歓喜するエピソード。初がチビを抱き上げていう台詞、「チビ、良かったなー、今日からおまえも日陰者でなくって。ぼっちゃん、チビといっしょに走ろ。」この時の初の笑顔が最高にイイ。さらにチビを先頭に原っぱを走るシーンなんかも感涙を大きく誘ってくれた。私も子供の頃、親の反対を押し切り子猫を飼ったことがあり、この時の二人の心境が良くわかるのである。その他にも走行中の列車から飛び降りるシーンなんかは初らしさを象徴しているし、ちょっぴりコワくてユーモラスな“なまはげ”の秀抜な雰囲気描写など挙げているともうキリがありません。そんな古き良き日本を封じ込めた名作中の本作に、文句なしの10点満点。
光りやまねこさん 10点(2004-12-30 22:47:43)
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投稿日付邦題コメント平均点
2007-08-19タクシードライバー(1976)8レビュー7.41点
史上最大の作戦7レビュー6.77点
2007-07-20ヴィレッジ(2004)7レビュー6.06点
2007-07-20宇宙戦争(2005)6レビュー5.89点
2007-05-18オリヴァ・ツイスト(1948)10レビュー6.25点
2007-05-18第十七捕虜収容所6レビュー7.50点
2007-02-17ALWAYS 三丁目の夕日9レビュー7.15点
2007-01-30キング・コング(2005)7レビュー6.91点
2007-01-30クイーン・コング2レビュー4.05点
2006-12-26東京原発4レビュー6.49点
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