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《ネタバレ》 アイヌ民族の理想、現実を描いた武田泰淳さんの小説を内田吐夢監督が映画化。まずは健さん、馬に乗って誇らしげに登場。アイヌはアイヌを名乗り堂々と生きるのだ。いんや現実を見よ、差別とたたかうことがどれだけ辛いか・・・アイヌであることはひた隠すに隠すのだ。そんな家系に生まれた三國連太郎、何も知らずに登場。物語は、高倉健vs三國連太郎の決闘へと展開しクライマックスへ。物語の途中で、健さんこと一太郎の姉、ミツの悲恋話がフラッシュバックで挿入されているのですが、そのアイヌの運命、宿命をぶつけたエピソードが効いています。決闘シーンは、アイヌのまつり、歌と踊りがクロスカットで描かれ、アイヌとして生きること、その誇り、葛藤、歓び、哀しみ・・・がそのメロディー、身体のうねりにのせられます。真実を知った健さん、湖を小舟にのって水平へ消えていきます。見ているものに何かを残して。
【彦馬】さん 6点(2004-09-08 19:33:04)
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