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パルコが映画製作にのり出した作品です。この作品、見れば見るほど系で、もがけばもがくほど足をとられるような魅力があるんですよ。話は、ある酒場の店舗内でのみ進行していきます。その酒場をギャングから守る用心棒と、店に来る客、彼らがすべてネジが一本以上とんでいるような連中で、とにかく荒唐無稽なストーリィというかストーリィレスなストーリィ。理解不能な会話や登場人物の雰囲気を皮膚感覚で受容できるかどうかがこの映画を満喫できるかどうかの鍵ですが、私は受容派に属しました。また私の好みなのが、高間賢治さんのカメラワークで、店内を虫のようにドリーとクレーンで気持ちよく動いてくれます。北林谷栄さんと奥村公延さんの会話で、カメラがぐるっと回り込み、いたはずの奥村さんがいなくなって包帯巻きの人物が寝るベッドに変わっているワンカットのシーンは、「雨月物語」ばりでインパクトがありました。ギャングが襲来しての壮絶な銃撃戦は、スモークやら、雨やら幻想的な雰囲気をうまく作り出しています。ということで、保安官のパット・ギャレットにも是非見ていただきたい、愛すべき一品なのであります。
【彦馬】さん 8点(2004-10-02 00:30:24)
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