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《ネタバレ》 ワイルダー、ハリウッド監督13作目。そしてI・A・Lダイアモンドと脚本を組んだ最初の作品です。ワイルダーによるとダイアモンドという人は極端に性的表現を恥ずかしがる人だそうで、そういや、この作品もオードリーの魅力とあいまって品のある作品となってますねー。唯一、邦題だけが・・・なんだこの艶っぽさは。さてさてそれはさておき、この作品もワイルダーお得意の“なりすまし”から始まる物語。不倫相手の女性になりすまし、プレイガールになりすますことで、さんざん女性を振り回しきたプレイボーイを振り回すのは、本当は純真無垢な音大生。父親から真実を知らされ、荷物をまとめてオードリーと部屋を出るクーパー、廊下でチェロにちらっと目をやるクーパー、その後チェロを手に階段を降りる父。ワンカットで撮られたこのシーンは、チェロを媒介に実に巧く映像で語ってくれます。ラスト、駅で必死にふりをするオードリー、知っているクーパー、見る者はクーバーが知っていることを知っているだけに切ない別れ・・・あーいい映画だったなー・・・で終わるはずがひょいとオードリーを持ち上げ、列車へ
・・・えー、2人は結ばれちゃうのー!?、親父ものん気に判決うんぬんなど台詞を決めている場合じゃないだろと思うんだが、あくまで個人的な好みで、このラストはどうしても気に食わないなー。プラットフォームに残されたオードリーにチェロを渡す父の姿で終わってほしかった。しかし、アンクレットに挑発された男というのは「深夜の告白」では悲劇的な最後を迎えるんですけどねー。ちなみにオードリーはオードリーでも、クーパーとオペラを観劇していたご夫人は本物のワイルダーの妻、オードリー・ワイルダーです。 【彦馬】さん 8点(2004-06-21 23:19:48)
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