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ワイルダー、ハリウッド監督7作目。この作品がブラケットと組んだ最後の作品となってしまいました。サイレントからトーキー、モノクロからカラーへ。そんな時代に刻まれるハリウッドの内幕、人間模様をリアルに写実しておりますねー。スワンソン、シュトローハイムを配すること、この作品そのものをモノクロで撮影することで、古き時代へオマージュが捧げられ、同時に風刺がなされます。作中、スワンソンが邸宅で見ている映画が、実際に自ら出演、シュトローハイムが監督した『Queen Kelly』だってんだから泣ける・・・。大スターを大スターのままに存在せしめる執事の姿は自らの存在価値をも賭けたシュトローハイムの執念のようにも見えます。そして、「映画のほうが小さくなった」のスワンソンの台詞・・・、今の時代の方が響いたりしますねー。自らに目覚めたジョーの悲劇、自らに目覚めぬスワンソンの悲劇。うならされるラストでした。
【彦馬】さん 8点(2004-05-21 19:22:37)(良:1票)
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