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レビュー情報
なんと爽やかに泣ける映画なんでしょう。長女を演じる香川京子が障子の影に隠れてニコッと顔を出す・・・これなんです。戦後のクリーニング屋一家を舞台に、家族が一人また一人と消えていき、その時はみんな障子の影に隠れたように伏せるのですが、次にはニコッと顔を出し未来を覗かせるのです。おかあさんの奮闘ぶりも仰々しくなく、戦後に生きる庶民の生活=働く・着る・食べる・寝るを淡々とユーモラスに、そして愛情豊かに綴られるショットのリズムの心地よさ。“ママの思い出”のように語られる香川京子の独白は、思い出どころではなく、ここからしっかりと生きていくという母への誓願のように聞こえました。涙でしわくちゃになった顔にはどうぞアイロンでもあてて下さい。傑作です。
【彦馬】さん [CS・衛星(字幕)] 10点(2005-05-09 22:05:53)(良:3票)
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