| 作品情報
レビュー情報
モラルを問われる映画だけど、私は嫌いではありません。なぜならある種のカタルシスを感じたからです。中学生同士が殺し合う、確かに前代未聞ですね。しかしその悲劇の舞台となった無人島は緑にあふれ、空や海は青く澄んでいました。そんな場所で、学校という小さな社会の中で生きてきた彼らはその象徴である制服を真っ赤な血に染めて戦いました。そこには一人一人の個性やドラマがありました。そして時には切なく時には壮絶に、みずみずしい若い命がたくさん散っていきました。そしてEDのモノクロの集合写真、それはまだ何も知らなかった頃のもう戻ることのできない思い出。青春の残像です。残酷だけど、どこか切なく美しく清々しい。けれどそれは映画の中だけのカタルシスです。もちろんこんな悲劇が現実に起こったら吐き気がするだけです。若い命が散るのは悲しいことです(感動的なBGMも流れないしね!)。だから見るなら現実と虚構をはっきり区別できることが前提です。リアリティは確かにないけど、コミック風青春映画ととらえて私は良しとしました。
【ピンク】さん 8点(2004-08-28 16:47:11)
ピンク さんの 最近のクチコミ・感想
|