ゼロ・グラビティ の onomichi さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > セ行
 > ゼロ・グラビティ
 > onomichiさんのレビュー
ゼロ・グラビティ の onomichi さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ゼロ・グラビティ
製作国,
上映時間91分
劇場公開日 2013-12-13
ジャンルドラマ,サスペンス,SF,3D映画
レビュー情報
《ネタバレ》 IMAX3D字幕版で鑑賞。正に最新の映像と音響スペースを堪能した。映画と同一空間、同一時間を体感できる、驚くべき体験だった。やはり字幕版で見るべき。僕らは主人公と同じようにジョージ・クルーニーの声に励まされ、生かされていると感じる。

彼は主人公が掴んだ命の綱を自ら手放す。確かに均衡した力学的作用からすれば、彼はカラビナを外す必要はなかったのかもしれない。しかし、彼は外した。彼女をひとり生かす為に。この映画は「生きる」ということが継承であり、究極的に個闘だということを主張しているように思える。

自らを犠牲にして彼女を生かす。時に彼女を優しく叱責し、力強く励ます彼の声は、可能性という名の希望。天の声であり、心の声である。外部からの声である。

生きる意味とは何? 彼は主人公に問いかける。そこまでして生きる意味、生に執着する価値とは? その問いこそがシンプル故に心に響いた。

人は、というか、生命とは、そもそも犠牲により成り立ち、綿々と受け継がれてきた。限りがあることにより伝承され、死に生まれる。壮大な宇宙空間だからこそ、そういった生命の成り立ちがくっきりと見えてくる。宇宙で生まれ、地球に受け継がれたものとして、生命は在る。

ちなみに地球での生活が破綻していたからこそ、彼は宇宙を漂う生の充実と終焉を選んだとも言える。海の底のグラン・ブルーと同じ。それって男のロマンだよね。そんなものが2010年代に生き続けていたとは。。。それも「宇宙」だからこそ? とても胸が痛くなった。
onomichiさん [映画館(字幕)] 10点(2013-12-26 08:38:53)(良:1票)
onomichi さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-10-22サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)8レビュー8.00点
2024-10-05影の車9レビュー7.08点
2024-10-05ノーカントリー9レビュー6.41点
2024-09-16ソウルの春10レビュー8.50点
2024-09-05ラストマイル7レビュー6.15点
2024-09-05君たちはどう生きるか(2023)8レビュー5.87点
2024-09-05映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ8レビュー7.37点
2024-09-05福田村事件8レビュー7.22点
2024-07-14サラリーマン一心太助8レビュー8.00点
2024-07-14一心太助 男一匹道中記7レビュー7.00点
ゼロ・グラビティのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS