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《ネタバレ》 みなさんが言われるように子役はすばらしかったし、両親の役も友人のマテオ役もやっぱり彼らの演技、僕は良かったと思います。DVDで監督の解説を聞くに、かなり即興的に自由に役者に演技してもらったみたいですが、とても自然な雰囲気にできていたと思います。
「死んだ子どもに捕われてダメになっていく夫婦/でもそれを乗り越えていく夫婦」という話は他にもいくつも見た気がしますが、エピソードのからめかたは自然で、僕には説得力をもって感じられました。アメリカのニューヨークに移民としてやってきて、はじめて入る不気味なアパートの雰囲気はおどろおどろしくて、薬物中毒者みたいな人がいっぱい住んでいて、失業中のお父さんの貧しさとあいまって暗い怖い感じを作り出しているんだけれど、映画がはじまってすぐに感じられる「この映画はハッピーエンドのはず!」という確信をちょっとゆさぶりながら、うまく物語りを進めていっています。特にハロウィンに、こどもたちが(無謀にも!)階下の住人たちの部屋を訪問するエピソードは、そうした緊張を高めながらそれを昇華させる見事なシーンにできあがっていました。 全体的に、「子どもの死」「失業と貧困」「エイズ」「新しいこどもの誕生」などいかにもよくあるようなモチーフを組み合わせつつも、そこに新たな発見をさせてくれる映画だったと思います。下手すると「ありがち」でかつ「難解」になりそうなところを、新鮮でかつ幸せな物語を作りだした監督、スタッフ、俳優たちの力量のあらわれだと思います。 【小原一馬】さん 8点(2004-11-15 15:36:57)
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