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レビュー情報
パートⅠと本作パートⅡは続けて観ることをお薦めします。ですから、この2作を切り分けて評価するのはどうかと思いますが・・・。ともかく本作は、前作でファミリーを率いることになったマイケルの苦闘とビト・コルレオーネの出自から単身NYに渡って以降の生き様を交互に描いていますね。ともすると、複雑な編成に陥って作品全体の統一感を損ねてしまいかねない内容ですが、コッポラ監督はうまくそうした難しさを克服したと思います。前作ではビトのカリスマ性とマイケルの実利的な面を、神と堕天使に対比して描いたように思えますが、本作では、それに磨きがかかっていると思いました。失うものがないほど悲惨なところから出発したビトと、すべてを引き継いで守るべきものがありすぎるマイケルの対比が鮮やかです。全てを守ろうとあがけばあがくほど、ビトが最も大切にしたファミリーを土台から崩していくことになるマイケルの様子が痛々しいですね。ですから尚更、若き日のビトを演じたデニ-ロのストイックでソリッドな魅力が引き立ってきます。とにかく見所の多い作品ですが、特に私が気に入ったのは、デニーロがまだ駆け出しの頃に闊歩する1910年代のNYの町並みです。最近の映画なら、CGを駆使すれば再現できてしまうところでしょうが、本作では実際にNYのある通りを借りて、住人の協力を得ながら実物で再現してしまうこだわりようだったと言います。これを見るだけでも大いに価値ありだと思います。
【ヨアキム】さん 10点(2002-09-20 12:52:48)
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