一命 の ロカホリ さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > イ行
 > 一命
 > ロカホリさんのレビュー
一命 の ロカホリ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 一命
製作国
上映時間126分
劇場公開日 2011-10-15
ジャンルドラマ,時代劇,リメイク,小説の映画化,3D映画
レビュー情報
《ネタバレ》 オリジナルは未見。 生活に困った浪人が裕福な大名家に押しかけ面倒を避けたい屋敷側から金品をせしめる狂言切腹が流行る時代。淡々とその切腹を願い出るいかにも貧乏浪人とした風情の半四郎。それを諭すように一人の若い侍の顛末を語る斎藤。回想を交え徐々に事実が明らかになっていく流れは巧かったし、美術や登場人物の凛とした所作の美しさも相まって見応えがあった。 武士の魂である刀を質に入れてでも助けたかった家族。それでもお金が足りず噂を聞き行った狂言切腹。それを、武士の建前を押し付け、無理やり竹光での切腹を強いる井伊家の虐めっ子トリオ。 流行りの狂言切腹に苦慮し仕官に抱えたり金品を与える、という行為を家臣の前では易々と受けられない名家の家老である斎藤の武士の面目を重んずる気持もわかるが、恥を承知で竹光の刀を差し妻子を助けてくれるように願いを乞う求女の願い、それを酌んでやらないのは何故だ?という半四郎の気持ちもそれぞれよく分かる。 武士としての面子や体制を重んずるならば、と虐めっ子トリオを峰打ちで倒し、髷を斬り、それを持参し斎藤に見せる半四郎。3人がかりでも打ち負かされ、おまけに武士の誇りでもある髷を斬られた虐めっ子トリオは己を恥じて逃げ隠れしているが、それはどうする気だ?という半四郎の問いが判明した辺りはゾクゾクとしましたよ。武士道がいかにまやかしで無駄なモノ、体勢を整えるだけのモノであるか、という内容ですかね。武士の見栄や建前を守る前に人間としてどうなのか。それを井伊家の人間に問うためにきた半四郎。ちょっと抵抗してはみたが、抜いた刀は竹光だったってのも良かったな。たんなる復讐劇に終わらないトコが素晴らしかった。
ロカホリさん [映画館(邦画)] 8点(2011-10-21 22:11:16)
ロカホリ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-01-20アクアマン/失われた王国6レビュー5.14点
2023-11-29首(2023)5レビュー6.00点
2023-11-23翔んで埼玉 〜琵琶湖より愛をこめて〜4レビュー6.21点
2023-11-19マーベルズ3レビュー4.87点
2023-10-14死霊館のシスター 呪いの秘密4レビュー5.42点
2023-09-23ジョン・ウィック:コンセクエンス7レビュー6.88点
2023-09-23トランスフォーマー/ビースト覚醒6レビュー6.45点
2023-07-19君たちはどう生きるか(2023)7レビュー5.84点
2023-07-01インディ・ジョーンズと運命のダイヤル5レビュー6.58点
2023-06-19ザ・フラッシュ5レビュー6.20点
一命のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS