街の灯(1931) の ひろみつ さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > マ行
 > 街の灯(1931)
 > ひろみつさんのレビュー
街の灯(1931) の ひろみつ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 街の灯(1931)
製作国
上映時間87分
ジャンルドラマ,コメディ,サイレント,モノクロ映画,ロマンス
レビュー情報
人間の優しさ、美しさ、残酷さ、いい加減さ、やりきれなさ、冷酷さ、全てがあのラストに凝縮されている。しかも、それを爆笑の中で描いてることが凄い。目が見えるようになった娘の花屋のウィンドウのガラスの使い方がさり気ないが絶妙。人間の心の機微を知り尽くした者でないと創れない映画だ。けどあのラスト・・・・。何て優しくて美しくて酷いラストか。言葉を失くします。娘が金持ちの紳士だと思ってた人が目の前の浮浪者だとわかった時の、あの表情。彼女の顔に浮かぶ感謝と幻滅の入り混じったような複雑な表情。でも、チャップリンは、「いいんだよ。人間はそういうものさ」と、自分に献身してくれた人への薄情すら、優しく、ほとんど諦観ギリギリのところで許しているんだなと思う。どん底を生き、人間の裏も表も見尽くした人でないと、あんなふうには描けない。甘いなんてとんでもない。チャップリンで、すっごく優しくて、すっごく怖い人なんだと思ったと爆笑問題の太田さんがコメントしてたけど全く同感。甘いなんて・・・・・とんでもない。怖いくらい酷いラストだよ。それを、こんなに優しく美しく描けるなんて。 宮沢賢治の「雨ニモマケズ」の中の「デクノボウ」って、この映画の中のチャーリーみたいな人間なのかなって思いました。
ひろみつさん 10点(2003-03-01 15:52:16)(良:2票)
ひろみつ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2017-03-29母べえ0レビュー5.17点
2016-11-19リベンジ・マッチ8レビュー6.12点
2016-10-22GODZILLA ゴジラ(1998)4レビュー4.39点
2016-10-22GODZILLA ゴジラ(2014)7レビュー5.59点
2016-10-22シン・ゴジラ9レビュー7.24点
2016-01-15影なき狙撃者9レビュー7.07点
2016-01-06椿三十郎(2007)3レビュー5.56点
2015-12-27るろうに剣心1レビュー5.81点
2015-12-05龍三と七人の子分たち9レビュー5.16点
2015-12-05静かなる男10レビュー7.82点
街の灯(1931)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS