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「あんた、ほんとうに、この子の嫁ごになってくるすか?」と、恐る恐る尋ねる親父に、優しく、しかし、決然と頷く聾唖の娘、その時の3人3様の想いと情感の美しさ。そして、親父が初めて息子の前で歌う「お富さん」。でも、確かに淀川さんが指摘したように、「お富さん」を歌うんなら、この親父さんに愛人がいてほしいな。淀川さんは、山田監督との対談で、それをアドバイスしていました。「お富さん」だと、このお父さんの平凡くささが出ないと。さすが淀川さん。また山田監督は、当初、息子と親父が浅草にストリップを見に行くという場面を考えていたそうです。親父につきあって、渋々小屋に入るんだけど、無邪気にストリップを見ている親父の横顔を見ているうちに「ああ、親父は、ここ何十年も、こういうことが、なかったんだな」と、可哀相になってくる、そんな場面を。そっちも見たかったな・・・。でも、いい映画でした。本当にいい映画でした。
【ひろみつ】さん 9点(2003-05-03 23:59:05)
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