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ジャック・ニコルソンとダイアン・キートンでもってる映画。30、40年代に山ほど作られたスクリューボールコメディ(奇人変人喜劇)を骨子にしてるんだなと思ったが、残念ながら、舌ったらづなくせに、今風の主義主張(フェミニズムとか)を、前に出しすぎて頭でっかちで、理屈っぽい。こういう映画は、粋にクスクス、ゲラゲラ笑わせてくれればよろしい。イデオロギーはいらんのよ。うるさい。演出が、舌足らずなせいで、コメディで2時間強は長い。ハワード・ホークス、エルンスト・ルビッチあたりなら、長くても1時間40分くらいにピタリと収めてるだろう。また、こういう映画は結末はわかってるんだから、「ああ、そう来るか」とニンマリ、ホンワカさせてくれないと。引っ張ったわりにゃ、落ちが弱い。ジャック・ニコルソンがやった役は、昔ならケーリー・グラントがやった役。それをジャック・ニコルソンがやるってのはミスキャストはミスキャストだが、この映画や「恋愛小説家」では成功してる。何ともチャーミングで、彼が段々ゴールデン・リトリバーのように愛らしく見えてくる。ダイアン・キートンは綺麗です!この2人の演技のアンサンブルを見てりゃいいような映画。お二人さん、いやはや大変な貫禄で、キアヌ・リーブスが影薄かった。まだまだ、貫禄不足です。監督も、2人の貫禄に食われてるなあ。ニコルソンとダイアンが2人で作ったといってもいい映画だ。コメディとしては、ギリギリ及第点ってところ。佳作です。
【ひろみつ】さん 7点(2004-04-16 22:08:51)
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