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エンターテイメント映画としては珠玉の出来だったと思います。私自身が知っているところでは、ブレイブハート、パトリオット、グラディエーターといった歴史物スペクタクル戦争映画とイメージがダブりましたが、実際、近年のこういった映画の成功に触発されて、「いっちょトム・クルーズでも起用してサムライ映画作ってやるか。」とでもいったところが発端なのかもしれません。テーマが「サムライ」とあれば、世界中で根強い人気が保証されているし、興業的にある程度の成功は見込めますしね。ということで、映像的には目を見張るほどの美しさ&迫力で、陳腐(といっては失礼ですが)な日本のTV版時代劇とはまるでスケールが違います。その一方で、残念ながらストーリーは手放しで絶賛というわけには行かないですね。急速に西洋化を推し進める明治政府に対して、日本古来の伝統・文化を重んじ反旗を翻す勝元とその一派。対立の構図としては分かりやすいけど、勝元が命を投げ打ってまで訴えている主張の正当性がイマイチよく分かりません。時代が自分達サムライを既に必要としなくなってしまったこと、またそれに伴う社会的地位の失墜への不満の爆発だったのか、だったら最期に一花咲かせて散ってやろうという意地の表れだったのか、いずれにしても、勝元ほどのインテリな人間なら時代の変化は肌で感じていたであろうに、それを敢えて悪あがきの抵抗をしたようにも映ってしまうんです。こんなことを言うと、サムライ信奉者の袋叩きにあうんだろうな。でも、これが私の正直な感想です。
【(^o^)y-~~~】さん 7点(2004-06-21 23:16:01)(良:1票)
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