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《ネタバレ》 ハードボイルドでスタイリッシュな世界はいかにもマイケル・マンの世界で、まあまあ楽しめました。ぼくは、この人の処女作『ザ・クラッカー/真夜中のアウトロー』っていう映画にひじょうに感心した記憶があるのですが、この映画もまさにあの世界でしたね。日本のやくざ映画にも通じるような感じでしょうか。こういうの結構好きです。
ただし、この映画、ストーリー展開にはかなり無理があったような気はしました。意味不明な部分も多かった。トム君はいざタクシーに乗ってからクライアントからもらった資料に一生懸命に目を通していたけど、プロなら今夜の仕事の相手5人くらいの顔と居場所くらいは最初からしっかり頭に入れとくべきだったんじゃなかろうか?(笑)資料カバン捨てられたくらいであんなにおろおろしてしまう殺し屋でどうすんの。というかそんな大事な証拠がぎっしり入ったカバンを持ち歩いて2度も奪われるなんて、そんなマヌケなことしてちゃ殺し屋どころかサラリーマンでも通用しないぞ~! それから、まずふつうの殺し屋は、最初に予定が狂った時点であのタクシー運転手は始末して、自分で運転するなり車を乗り換えるなりすると思います。どう考えても。なにゆえにあんなお荷物な人質といっしょにいつまでも仲良く一緒にいなければならないのか?この映画、そういう基本的な設定に無理がありすぎると思いました。そんなこと言ったらミもフタもないかな(笑)ま、一風変わった「バディもの」にしたかった…というコンセプトはわかりますが。 いずれにしてもこの映画、アイディア自体がどっかで見たことあるようないかにも新味に乏しいものだし、展開も最初から最後まで全部読めてしまうんです。この辺、先日の『オールド・ボーイ』みたいな超アナーキーな映画を見たあとじゃいかにも「ぬるすぎ」のような気がしました。 最近はメジャーなハリウッド映画でこれはすごい!と思ったのってほんとうに少ないですね。ちょっと停滞期に来てるのかもしれません。守りに入ってる気がしますね。 【ウェルテル】さん 5点(2004-11-15 06:18:56)
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