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スターウォーズのSFXで名を馳せたILMの創設メンバーであるジョン・ダイクストラの師で、後に「未知との遭遇」や「ブレードランナー」のSFXが代表作となるダグラス・トランブルの初監督作品は、かくも美麗で情緒的かつ繊細なSF作品であった。
スターウォーズのR2-D2の原型とも言われている「メンテナンス・ドローン」と呼ばれる3体の小型ロボット、「ヒューイ」、「デューイ」、「ルーウィ」が愛らしい。 そして彼らがたどる末路はあまりにも悲しい。 物語の舞台となる、宇宙輸送船ヴァレー・フォージ号の船体造形は、独特の美しさを持っている。 デザインの原型は70年の「大阪万博」で建造されたエキスポ・タワーなのだそうだ。 「これ」に植物を育てるための美麗な「ドーム」が付属していて、これらの造形は日本のアニメ作家達にも多数影響を与えていると思われる。 このドームの中で植物に水をやるメンテナンス・ドローン「ヒューイ」の姿等が、 宮崎駿の「天空の城ラピュタ」に形を変えたのは、もはや疑う余地がない。 72年にアメリカで劇場公開されたが、興行成績があまりにも悪かったらしく、当時は日本では未公開だった。 本作を最初に私が見たのは、アメリカ公開から数年経った頃、TVの深夜放送で放映されていたもの。 本作は公開当時よりも、後で評価が見直されてカルトムービー化し、製作から14年経った86年に日本で劇場公開されている。 サッコ・ヴァンゼッティ事件を描いた「死刑台のメロディ」他、70年代の多数の映画作品で歌声を披露している、フォークの歌姫、ジョーン・バエズが、本作でも主題歌を歌っている。 タイトルは軍事用語で、潜水艦がエンジン、ソナー、電気系統等を全て停止した状態で海中を航行する状態を表す。 【あむ】さん [DVD(字幕)] 9点(2004-06-03 00:42:44)(良:2票)
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