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オリバー・ストーンの忌わしき60年代に憑り付かれたような演出は今回も冴えわたっている。 まるで機関銃のようなセリフによる情報の洪水と、時折挿入される、見てきたような現場のカットバックにさらされるうち、ストーンの構築した疑惑の銃弾をめぐるジグソーパズルを思わず並べさせられてしまう。 フィクションとドキュメントのせめぎ合いによって抽出された粘度の高い糊がピースの間を埋める。 3時間以上かけて「霧の向こうに浮かび上がる藪の絵」が完成した。 ストーンの気迫と執念がこの作品に異様な輝きを与えている。 この「藪」の向こうにはトラが居るのかウサギが居るのか、何やらブーフーとケモノの息づかいが聞こえてくる。 映画の枠を超えた、言いようの無い余韻がいつまでもビリビリと残る。
【Beretta】さん 9点(2003-12-14 12:42:45)
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