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《ネタバレ》 冒頭に、堂々と結末が示されているにも拘わらず人間ならば誰もか抱いてしまう一縷の希望という物が、針金のワッカを覗き込むワンカットで見事に打ち砕かれてしまう瞬間が、さりげなく凄いです。 パニックに陥る街の様子なんて一切描かずに、細かな現象の積み重ねで想像させてしまう演出力には感動します。 永年仕えてきたであろう執事のおじさんが突然来なくなってしまう、なんていうのも人々の救いようのない事象を強く暗示していますし、1部と2部で描かれた相反する『絶望』と『調和』が、同じ点に向かって収束してゆくという構成も、とても思惑的です。 これがハッピーエンドと言うならば、こんなシニカルなハッピーエンドは見たことありません。 最も静かで、芸術的な気概に満ちたディザスタームービー。 もう四回見ました。
【Beretta】さん [ブルーレイ(字幕)] 9点(2012-09-07 18:00:37)(良:1票)
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