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《ネタバレ》 映画として本当に良く出来ているのか?と言われればちょっと苦しいところなんだけど、やっぱりキャラクター作りの上手さには脱帽せざるを得ないので。たぶんオリバー・ストーンはこの映画を作りたくて映画界に入ったんだと思うし、後の人生はほとんど余生なわけですよ。ベトナム帰還兵たちが唯一認めるベトナム戦争映画と言われているけど、キレイ事でもお涙頂戴でもなくキチンと正面から、狂って行くというのが実際にどういうことなのかを描いている非常に正しい映画。エリアスは何故殺されなきゃならなかったのか?という問題こそがこの映画の提起する戦争の不条理。戦場で、戦争以外の理由でアメリカ人同士が殺し合ってる姿を見て、この戦争の何がそんなにイケナかったのかよくわからないままに反戦を唱えていたアメリカ人たちは驚いたでしょうね。さすがに最近の戦争映画に比べて戦闘シーンのウソっぽさは否定できないものの、当時としてはそれなりに頑張った作品ではあるでしょう。エリアスの最期は人々の心に永遠に残るでしょう。しかしまあ、いくらなんでも当時、あれだけの美青年だったチャーリー・シーンに自分の役をやらせようとしたオリバー・ストーンってかなりの神経の持ち主だとは思うけど。その図太さに打たれました。ご本人も終盤近くで登場。これはもう、ほとんど遺作のつもりで撮ってますね。バカも一線を越えると天才になるということで。
【anemone】さん 8点(2003-11-29 23:42:53)(良:1票)
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