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盛り沢山のエピソードをたっぷり集めて、キチンとタイトに詰め込んだらテンポ抜群の映画が出来るゾ、というルーカス・スピルバーグが共通の哲学を実証して見せた作品。ある意味コロンブスのタマゴ的発想ではあるのだが、行間を重視しすぎたニューシネマが続いた中で作り手側がおろそかにしがちになっていた普遍的手法を復活させた功罪は大きい。これを境にニューシネマの流れがあってこそ世に出ることが出来たルーカス、スピルバーグはコロッと体制派に鞍替えをして独立小資本作品の立ち入るスキを無残に閉ざしてしまう。狭き門から入れば後のことは知らないってことね。80年代のアメリカ映画を思いっきりダメダメにしたのはこの2人。この映画は「映画は面白ければ良い」といういかにもな価値観を振りかざして見事に勝利した。面白いだけの映画も時には必要なものだと思う私としてはこういう動きもまたアリかとは思うが、80年代の売らんかな主義がいかに退屈だったかを思い返す時この映画を手放しでは褒めちぎれないジレンマに苦しむ。2作目以降テンションがガックリ落ちたことを考えても、あくまでもこれはコロンブスのタマゴ。要するに飽きられたらおしまいなのが娯楽映画というモノなんですね。
【anemone】さん 8点(2003-12-07 14:26:45)(良:1票)
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