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はっきり言って「実録犯罪シリーズ」の域を超えていないと思うし、シャーリーズ・セロンの中に誰が入っていたって出来栄えはそんなに変わらなかっただろう。ものすごくリアルな話ではあるが、実話なんだからそんなの当たり前だろう。実際アメリカの片田舎へ行けば、殺人を犯してないだけであのぐらい可哀想な女の人は山ほどいるし。主人公のあまりの可哀想さにうっかり泣かされてはしまったものの、やっぱりこういう覗き見趣味的な映画って私は嫌いだ。特に小細工も無しで正々堂々と観客の涙を絞り取った『21g』のナオミ・ワッツと比べて、増量と特殊メイクが9割のこの役がそんなに優れていたのかは正直疑問に思う。要するに“あの”シャーリーズ・セロンが醜女役をやっているから興味が持続するわけで、それって演技者としての力量とはあんまり関係ないんじゃないだろうか。それに引きかえ、クリスティナ・リッチのあの異様な存在感はいったい何だ。どちらが凄いって圧倒的にクリスティナ・リッチの方が凄いと私は思うよ。何しろあの嫌らしさ、わざとらしさ、とにかく不自然な純真さ。彼女無しでは絶対にあり得なかった映画だと思うのでクリスティナ・リッチに全点。シャーリーズ・セロン、美人でスタイルが良いことも確かにハンディの1つではあると思うが、そういう個性から逃げたらダメだと思うよ。不細工な役者が特殊メイクで美女役をやっても誰も褒めてはくれないでしょ。そういえば『エレファント・マン』もオスカー獲ってましたよね。演技というものをナメない方がいい。
【anemone】さん 6点(2004-11-08 17:40:27)(良:2票)
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