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《ネタバレ》 中田秀夫監督のデビュー作。デビュー作からホラー映画というのがいかにも中田監督といったところだが、(本人はそれほどホラーにこだわりはないみたいなんだが。)中田監督が原案としてもクレジットされているオリジナルストーリーである本作は撮影所を舞台にデビュー作としてホラー映画を手掛けることになった新人映画監督(柳ユーレイ)を主人公としているところに、中田監督の撮影所への思い入れが感じられるし、この主人公も言うまでもなく中田監督の分身のような存在なのだと感じられる。映画の撮影シーンも撮影所の日常ってこんな感じなんだろうなと感じられて良い。話としては撮影したばかりのラッシュ映像に撮影したはずのない女性が映る昔の映像が紛れ込んでいてという怪談調のもので、この映像に映る謎の女性というのが中田監督のブレイク作である「リング」の貞子に繋がっていくのかなと思えなくもない。でも、クライマックスに登場した幽霊は低予算ゆえか(いや、そんなことないか。)も知れないが、まるで人間で怖くなく(一応、効果音がでかいので驚きはするが。)そこがホラー映画としては致命的だと思うものの、そこに至るまでの展開は不条理劇としての面白さがあり、嫌いではないし、それになにより、映画撮影シーンメインの部分をけっこう楽しく見た。それに戦時中が舞台のホラー映画かとか劇中劇であるホラー映画の内容も少し気になった。(面白くはなさそうなんだけど。)ホラーの部分を無くして純粋に新人映画監督がデビュー作を作り上げるまでのストーリーにしてもいっそのこと悪くなかったかもしれない。(2025年3月25日更新)
【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2005-04-17 18:48:57)
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