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《ネタバレ》 雑誌の売り上げを伸ばしたい出版社の経営者である犯人がそのために共同経営者の女性と共謀して失踪事件をでっち上げ、コロンボを出し抜くという展開だが、いつも犯人を出し抜いているコロンボが逆に犯人に出し抜かれるというのが面白かった。その画策は本当に見事で、出し抜かれる側にまわるコロンボが主人公のシリーズなのに、なぜかこの展開は見ていて気持ちがよかった。終盤は狂言による失踪事件は実は犯人がこの共同経営者を殺すために仕組んだことだったというふうになっていて、終盤になってようやく殺人事件が発生する。なのでこの殺人がとってつけたような感じになってしまっており、そこからはいつも通りの展開でなんだかなあ。その殺人も犯人の大きなミスが原因であっという間に解決してしまうので、終盤はけっこう物足りなかった。狂言失踪だけで終わって殺人が起こらないという展開もアリだったとは思うが、さすがにシリーズものとしてそれはできなかったのだろう。最初のほうは面白かったのに終盤で損をしている、そんな作品になってしまっている。あと、「だまされたコロンボ」という邦題だが、あまりに直接的すぎてちょっとどうかと思う。でも、なんだかんだ言ってラストはけっこう印象的だった。今回の犯人の男はニヤケ顔が特徴的で、吹き替えを担当している中尾隆聖は実にハマリ役。
【イニシャルK】さん [CS・衛星(吹替)] 6点(2013-05-07 13:03:10)
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