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《ネタバレ》 見る前は今更レッドリボン軍が敵なのかと思っていたが、悟空が本筋に関わらず、メインを悟飯、ピッコロ、それに3歳のパンの三人にしたことで、うまくストーリーを作っているし、スーパーヒーローに憧れるドクターヘドが悟空たちを悪者と信じ込まされているなど、工夫の利いた脚本になっていて、そのあたりも良かった。新しい人造人間であるガンマ1号と2号のキャラも魅力的だったと思う。とはいえ、全体から受ける印象はいつもの「ドラゴンボール」の劇場版とあまり変わらず、戦わなくなった悟飯が覚醒するまでがあっさりとしていたりするあたりは、テレビアニメや原作漫画だともう少し引っ張っていただろうなあという感じはする(引っ張り過ぎても困るのだが。)し、今回は話に絡んでおらず、出番の少ない悟空はベジータと一緒にビルスの所にいるのだが、いざ登場するとそのシーンがけっこう長く感じてしまったのは少しもどかしかった。(30年ほど前のブロリーの映画「危険なふたり!超戦士はねむれない」のほうがまだ出番は少なかった気がする。)それでも、終盤はバトルをじっくり見せる構成になっており、悟空やベジータの存在を忘れて見ることが出来たのは良かったと思うし、最後まで悟飯とピッコロが主役という姿勢を崩していないのにも好感が持てたし、悟飯が魔貫光殺砲を撃つ戦いの決着シーンは昔から悟飯とピッコロの関係を知っているとやっぱり熱いものがある。惜しむらくは最後の敵であるセルマックスが怪物然としすぎていて、セルの再現体とのことだが、セルにあったようなかっこよさが無くなり、ただ不気味なだけになっていて、それでいて声は同じ若本規夫が演じているというのが残念だった。3DCGによる作画で描かれたシーンもゲームの映像っぽくて何か違和感がある。音楽がこのシリーズでは聞きなれない曲調だと思ったら佐藤直紀が担当していて、この曲がけっこう合っていて良かったし、この手のテレビアニメの劇場版に主題歌がないというのも新鮮だった。
【イニシャルK】さん [DVD(邦画)] 6点(2025-01-26 17:29:38)★《更新》★
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