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昔のロングビーチと現在のそれとの対比が、失われてしまった家族の時間に思いをよぎらせる。実話を元に描かれた本作は、過去の鎖に絡めとられて前に進むことができないでいる父と子の物語だ。父にも息子であった時代があり、息子もいずれ父になる。名優デニーロ演じる父親は力強くも脆く見事だ。そして息子を演じたジェームズ・フランコは、往年のジェームス・ディーンを彷彿とさせる危険な繊細さをみせつけてくれる。私自身は父親と理解しあえぬまま死別したため、この映画のラストは得たくても得られない。父親がこんな風に自分にぶつかって来てくれたならどんなに嬉しいだろう。作品の完成度は二の次にして、私は溢れた涙をそのまま点数にしたいと思います。
【337】さん 9点(2003-12-03 16:25:53)(良:1票)
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