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水爆を怖がるガタイのいい爺さんが怖い!!しばしば喜一は水爆への恐怖で錯乱し暴れて、家族をパニック状態に落しいれる。特に最初の裁判所の迫力は凄まじい。マルチ・キャメラ撮影は、圧迫感でむせ返る様な臨場感を醸し出すのに成功している。私は中島家の人々と一緒に困惑し恐怖に慄いた。夕立の閃光瞬く中「こんな馬鹿な物を作りやがって!!」と水爆実験の記事が載っている新聞を引き破るシーンを見て私は子供のとき見た第一作目の「ゴジラ」の恐怖が蘇って来た。他にも濃密な絵の連続で、完全に映像がテーマを凌駕している。映画にとって最も幸福な例である。故に、しょうもない啓蒙や説教に墜落するのを回避出来ている。と言う訳で私はこのテーマや喜一には全く感情移入が出来なかったが、「ゴジラ」同様、自分の理解を超えたものへの恐怖を存分に堪能した。ウーン流石東宝。特撮映画の最高傑作!!次はサンダとガイラ対中島喜一で御願いします。
【水島寒月】さん 9点(2004-05-03 10:14:42)(良:1票)
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