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《ネタバレ》 「あなたは言葉で語るのね…私は感情で見つめているのに。」このセリフでハッと来た。そうだまさにこれ。綿密にプロットを組み立てて起承転結の物語を映画にするんじゃない、監督の頭の中に沸き上がったイマジネーションをただもうもれなくすかさず映像化している、それがゴダール映画のような気がした。意味なんてどうでも良い、ゴダールの感性に伸るか反るかなのだ。この作品は愛する映画とアンナ・カリーナへの狂おしいラブレター。その切なさと壮絶な美しさで全編を繋いでいるこの作品は、何度繰り返して観ても目を逸らせない名作。自分にとって映画とは何かを、そしてアンナがいなくなれば自分は塵のように吹き飛ぶ男なんだと言いたくてメガホンを取ったアルルカン。アンナの赤い衣装は監督の流した血の色のようだ。〈2005.11.15改〉
【のはら】さん [DVD(字幕)] 9点(2004-01-06 02:10:01)
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