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シンメトリーな構図や鏡など、印象深いパーツと計算された色遣いで作られた画は極上の美しさ。その中を人の目線でズルズルと進むカメラワークの不気味さ。この映画、スゴイ。人の血や叫び声の恐ろしさではなく、四方八方からしんしんと迫ってくる、どうにも抗えない魔力のようなものの怖さを伝えている。人の魂は尊ばなければいけない、そして人間では到底かなわない自然の霊力にも、恐れながらも敬意を持つべきなんだろうな、と私はそんなことを思った。キャスティングも絶妙で、家族三人はこの人達以外は考えられない。原作は未読で、作者キングは映画の出来に不満だったらしいけれど、凝り性キューブリックが作り上げた彼ならではの世界は、充分多くの観客を魅了している。私もその中に仲間入りした。傑作と呼べる映画。
【のはら】さん 9点(2005-01-29 13:37:22)(良:2票)
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