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多分、この作品に違和感を持つ人と持たない人がいると言うことが、日本とアメリカの文化の違いなんだと思う。アメリカって日本に比べたらスキンシップのすごく多い国。愛情表現もはっきりしているし、人のいる前ではべたべたしないのが常識、みたいなこともない。この映画を見て、若い頃の二人のように、無邪気に好きという気持ちを表に出し合えるのがうらやましいという人もいる。年を取っても、心から愛し合える夫婦になりたいと考える人もいると思う。でも、逆にそれがだめという人も同じくらいいるんだと思う。そういう人は、この作品を受け付けられないんだろうな。私はこの映画を悪く言おうと思えば、いくらでも言うことができると思うし、実際にここでも評判が良くないけれど、少なくとも日本が「純愛もの=穏やかな恋愛、スキンシップの少ない恋愛」みたいな固定観念をとっぱらういいきっかけの作品にはなると思う。それからもう一つ、この作品のストーリーがいたって平凡なのには、理由があると思う。というか、平凡だからこそ、冒頭の一節「私は平凡な男だ、だがひとりの人を命がけで愛した」が生きてくるのではないか?だからあえてどこにでもいる男女の恋という設定にしたのではないかと思う。演出にこだわった作品が多い近頃、この作品は本当に「物語」を大切にしている。物語を大切にしているから、平凡でもどこかに光るものがある。映画って、そういうものじゃないかな。
【トナカイ】さん 10点(2005-03-01 00:50:27)(良:5票)
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