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「清く・正しく・美しく!今はどんなに貧しくても、前向きに胸を張って!!」が、高度成長期当時のニッポン人の美徳だった時代の、まさにその理想を全身で体現していた若き日の吉永小百合の代表作。この健気な少女役が評価されたせいで、その後の女優人生を、面白味のない生一本で一途でひたむきな役柄しかこなせなくなってしまった皮肉な映画とも言える(唯一「細雪」は除く)。実際同時代の日活の女優さんなら、顔パンパンな彼女より浅丘ルリルリや芦川いづみの方が、遥かに女優として僕には魅力的に見えます。ただこの映画、忘れられないシーンがあるんです。ヒロインジュン=吉永の弟悪ガキコンビ二人組が、新聞配達の少年からボートか何かを盗んで川向こうから少年に泣きながら悪態をつかれシュンとなるシーン。何でかやけに忘れられないんですよね・・・。このシーンの記憶のお陰で、自分の中でこの映画は佳作の地位を保っています。
【放浪紳士チャーリー】さん [地上波(邦画)] 7点(2009-09-20 10:36:11)
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