セールスマンの死(1951) の 放浪紳士チャーリー さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > セ行
 > セールスマンの死(1951)
 > 放浪紳士チャーリーさんのレビュー
セールスマンの死(1951) の 放浪紳士チャーリー さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 セールスマンの死(1951)
製作国
上映時間115分
劇場公開日 1952-11-13
ジャンルドラマ,モノクロ映画,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
これもジュネス企画さんが出しているDVDシリーズからの鑑賞。有名な舞台劇として昔から名前だけは聞き覚えがあった、アーサー・ミラー原作「セールスマンの死」。まさか、まさか、こんなオハナシだったとは!!邦画の秀作「Wの悲劇」(10点)の中でも、「翔ちゃん、どうだった?ブロードウェイのセールスマンの死は?」「どうしてトニー賞取れなかったのかしらね~?」って台詞に出てきたり、欧米の舞台ではおそらく何回も上演されている著名な、さぞかし面白い舞台劇なんだろうな~とずっと今まで信じこんでいました。だから余計この内容に驚愕したのかも。決して「面白い!」と、諸手を挙げて万人にお勧めできる映画ではありません。モノクロだし、キャストも地味さを極めています。のちに「真昼の決闘」を手掛ける、気骨ある製作者スタンリー・クレイマーだからこそできた映画。当時のアメリカ映画の基準でも、こんな娯楽性のない「老いた1人のセールスマンが自滅していく姿」を捉えた映画、ヒットしなかったと思います。若い時の自分が観てたら、多分この陰々滅滅とした暗い展開に、途中で鑑賞を放棄してたジャンルの映画。主人公に全面的な共感は出来ないものの、自分が50歳を過ぎた今、現実があまりに辛すぎるから、楽しかった過去への逃避や妄想に走らざるを得ない気持ちは良く理解出来る。出来るけど、そうなってしまったのは自業自得だろうとも思える。F・マーチといえば「我等の生涯の最良の年」や「必死の逃亡者」で、「理想的なアメリカの父親」を演じてた俳優さん。ここではそのイメージを見事に逆手に取って、ブツブツ独り言を呟きながら駅や街中を徘徊する、一歩間違えたら病院行きのダメダメ親父を演じています。この父親役は演技派の俳優であれば、一度は演じてみたくなる役どころなはず、と思ったらリメイクはダスティン・ホフマンが演っているんですね。イメージぴったり。機会があればレビューでも評価の高いこのリメイク版も是非観てみたい。
放浪紳士チャーリーさん [DVD(字幕)] 7点(2018-11-12 21:24:40)
放浪紳士チャーリー さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-11-2180日間世界一周7レビュー6.63点
2024-11-19花の降る午後4レビュー4.33点
2024-11-17悪の花園6レビュー5.87点
2024-11-16ワーロック(1959)7レビュー6.20点
2024-11-08プライベイトスクール3レビュー4.50点
2024-11-04快盗ルビイ7レビュー6.34点
2024-11-03ナチュラル8レビュー6.45点
2024-11-02地球の静止する日7レビュー6.74点
2024-10-26映画に愛をこめて/アメリカの夜8レビュー7.61点
2024-09-25妻として女として8レビュー8.00点
セールスマンの死(1951)のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS