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《ネタバレ》 ピクサーの連中、どうも小生の「泣きのツボ」を知り尽くしているような気がしてなりません。最愛の妻を失い、その形見であるニモを大切に育ててきた父、マーリン。これだけでもう涙ぼろぼろ。オープニングからいきなり泣いてしまった作品はこれが初めてです。安全第一だったマーリン、そんな人柄(魚柄?)からはとても信じられないような冒険談が大海原に広がってゆくところにもう、涙腺全開。親の愛は海より深し。世界がどんなに腐っても、これだけはきっと変わることはないでしょう。音楽も秀逸。今回もトーマス・ニューマン節が炸裂です。そして、なんといってもドリー最高! 口や頬やヒレが、いちばんよく動いてます。いい味出してます。煮込めばコクのあるダシが…(←違う。) ピクサーのCGアニメーションは、時として実写よりも雄弁に語りかけてくる気がします。それはキャラクターの「こころ」であり、「いのち」ではないでしょうか。卵をすくい上げるマーリンのやさしいヒレから、「慈愛」と「誓い」があふれています。声優の演技や質感が優れているCGアニメは他にも多々あるでしょう。しかし、キャラクターの心情をも饒舌に描き出すピクサー、やはりこの分野では一歩リードしている気がします。
【はたらきばち】さん 9点(2004-07-02 20:50:03)
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