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アニメとコメディーには8点以下しかつけないことにしているわたしがこの点数というのはつまり満点でもないので申し訳ないのですが、もっと強烈なものをリアルな映像や本で読んでしまい、いちいちそちらと対比してしまったのでこの点数です。暮らしの手帖社から出ている「戦争中の暮らしの記録」でこの本は暮らしの手帖社がある限り絶版にならないし同社がなくなったら他社が版権を引き継ぐべき書籍です。かいつまんで言えば、この映画作品の中で主人公のすずがしている食べ物の工夫が書かれた分量にして何倍も掲載されている上に衣料、美容など、暮らしの手帖社の雑誌「暮らしの手帖」に網羅されている生活の工夫が戦時中にはいかにしてなされていたかが詳細に描かれているのがこの書籍です。この映画作品の原作者もおそらくこの本を手にして漫画作品中にどれを取り込もうか考えあぐねたと思います。一般の人々からの投稿による同書は映画作品中のすずと同じく戦時中の人々の生きるための精一杯の努力が描かれているのと同時にB29による空襲によって必死で支えた生活があえなく瓦解するさまも描かれています。そして本作品ですが、舞台は原爆が投下された広島の隣に位置する造船の街、呉市ですが、1945年8月の初め、「広島の実家に帰ろうか。」というすずを観客は皆、声に出しても出さなくても止めることでしょう。ここまで強く生きてきたすずの命が決してここで終わってはいけないと誰もが思うのです。これから広島と長崎への原爆投下を経て終戦に至るすずの生活は決して100%幸せではありません。これはもう、強い人間には神は耐えられるだけの試練を与えるとしか言いようがありません。でも、終戦の日を迎える前に国の内外であえなく命を落とした人も大勢いることを忘れてはならないと思います。
【かわまり】さん [映画館(邦画)] 7点(2019-08-25 05:06:35)
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