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もちろんリアルタイムで観ていない。本作のような抽象的なSF映画を評価するのは大変難しい。しかし、公開当時の時代背景を考えると、おそらく、キューブリック監督にとってこの時代のSF映画は陳腐で子供騙しのものばかりだったにちがいないはずで、彼が作る以上、過去・現在はもちろん将来にわたっても最高と称されるSF映画にしなければならない。それを如実に表現しているシーンがある。冒頭で猿が何かにとりつかれたように骨を何度も何度も打っ叩くワンショットがそれである。一見すると映画『プラトーン』のデフォーのワンショットに似ているが、とんでもない。プロレスラーのリング上でのアピール“1番・1番”と聞こえてくるようだ。このシーンは今までのSF映画に引導を渡し、今後でてくるSF映画にたいしても絶対に負けないぞという監督の力強さが伝わってくるのでありました。そのようなことを考えながら、もう一度観ると武者震いするでござるよ。余談ですが、僕の敬愛していたデイヴィッド・ボウイも本作にインスパイアされ「♪スペース・オデッティ」を作った。その衝撃もかなりすごかった。
【Fatman】さん 9点(2003-03-30 17:29:01)
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