容疑者Xの献身 の 虎鉄 さんのクチコミ・感想

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容疑者Xの献身 の 虎鉄 さんのクチコミ・感想
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《ネタバレ》 「容疑者Xの献身」

映画化されたと聞き先に原作を読んだ。

感動!

流石に直木賞。

さて映画はどうなるのかと配役を見ると、
何!?
容疑者は堤真一に松雪泰子?


これは違うぞ。

堤真一は格好良すぎ、
松雪泰子はエレガント過ぎる。

でもそれは俺の間違いだった

役者ってすごいなぁ

特に堤真一。

ダサくてショボくてオタクっぽい数学教師を好演。

歩き方で倦怠感を
無表情の中に喜び悲しみ苦悩を微妙に表現する。

最初から最後まで彼の演技に引き込まれた。

主役堤真一と言ってもいい映画。

とは言え福山も決して悪くはない。

ドラマのガリレオとは違い

友情や愛という非論理的なものに
意外にも振り回されている。

「実におもしろい」

何かにふと気づく彼の表情はチャーミング。
堤とのやりとりでも魅せてくれる。

脚本もよくできている。

出だしのクルーザー爆破と
登山のシーンは原作にないもので 、

違和感はあるが 、

全体的に原作に忠実。

むしろ要らない部分を削ぎ落とし
テンポよく描かれてた。

ラストの堤と松雪の絡み、

最大の山場。

原作でも泣かされたシーン。
かなりの感動である。

最初、原作を読んだとき

石神の咆吼は献身的な愛が
結果、報われなかったからなのだと思っていたが、

ひょっとしたら逆にこれで報われたのかもしれないな
とも思わせた。

たぶん松雪泰子が石神の献身愛を理解し
それに応えるような演技を見せたからだろ。

文字では見えてこない世界だ。

エンドに流れるシーン。

これも原作にはない。

俺的には微妙。

せっかく二人感情が通い合ったシーンから

現実の世界に引き戻された。

その後の取り調べ、
今後の容疑者たちの裁判の進み方まで、
想像させてしまう。

だが二人で罪を償うのだから
それはそれで良いのかもしれない。

そこで流れるKOU+の主題歌が切なく素敵。



虎鉄さん [映画館(字幕なし「原語」)] 8点(2008-10-06 13:19:42)
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