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レビュー情報
《ネタバレ》 少年犯罪の様々な問題をリアルに突き付けてくる問題作。印象的なのは、世間の酷い攻撃を受けるのか加害者だけでなく、被害者の家も落書きだらけにされてしまうところ。あと興味深いのは、クラスの女の子を皆でいじめてる者達が、いじめ問題に対して、真剣に意見を言い合うシーンです。彼らはイジメの構造やひどさをちゃんと知りつつ、しっかり自分達がいじめをしてる行為を正当化します。そして、それは殺人を犯してしまった少年に対する世間が行う行為と重なります。相手が悪なら皆で追いつめていいとゆう感覚。てゆーか、進んで追いつめたくなる感覚。誰にでも起こりうる感覚。僕ら観客は神の視点に立っているので、少年が犯してしまった事件の中身を知ってます。一応、彼を主役にすることで、彼も人間であることを描いてはいます。それでも死んだ子への仕打ちを考え、彼が酷い目にあえば、ザマア的な気持ちに陥る人もいるかもしれません。そういう人は、結末にはモヤモヤしてしまうかも。そんな単純なカタルシスを与えて観客を気持ちよくさせる映画ではないから。いじめは単純でなく、人間が元から内包してる人間性に関わる複雑な問題なんだと、観終わった後も色々考えちゃいました。犯罪を犯した者、不祥事を起こした者、倫理観を犯す者、彼らをどこまで同じ人間として捉えることができるか、僕らの心がギリギリ試されてるようにも思えます。
【なにわ君】さん [インターネット(邦画)] 10点(2022-04-03 23:58:26)
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