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《ネタバレ》 惜しい。実に惜しい。互いに引かれあいながら女の異常な潔癖症のために、なかなかぐさっ!といかない二人。「あたしだって女よ」なんて重大な告白した高峰秀子と温泉旅館の部屋に二人っきりになった時点でもう加山雄三は勝利を摑んだも同然だったのに!密着を期待しつつも狂人クラスの古い貞操観念が邪魔をして心の準備が充分できていない高峰が反射的に放った「堪忍して」の一言に、これまた反射的にむくれちゃったのが加山の敗因だ。あそこはあんなにすぐふて腐れちゃっちゃあいけない。眠狂四郎みたいな気分になって「一度味をしめたそなたの肌が男を求めていることはそなたがいちばんよく知っておろう」と余裕を持って切り返すべきところであった。そこまで達観できなければ植木等みたいに「お呼び出ない」とか言って誤魔化してちょっと間をおけばいい。そうするとスタンダール先生が「恋愛論」で仰るように彼女の中でエッチな妄想がどんどんふくれあがることだって大いに期待できる♥ とりあえず風呂に入って(これ重要)、とりあえず飯を食って酒でも飲んで、とりあえずふとんに入る。その間浴衣をはだけるとかしてちょいちょいそっち方面に意識を行かせるようにすれば、性交成功の確率は3000倍くらい上がったのに。ああいう無理して性欲を堰き止めてるっぽい女はセルフ寸止め状態だから、ひとたび一線を越えるとありえないくらいにひーひー「乱れる」ことも期待できたのに。和風旅館の小道具、浴衣の紐や座椅子や梁なんかもうま〜く使えばいいのに♥♥♥ ちなみにブチッと唐突に終わるタランティーノみたいなエンディングは文句なく素晴らしい!
【皮マン】さん [DVD(邦画)] 7点(2016-12-31 11:32:01)
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