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《ネタバレ》 「どんな人よ?」「叔母さんはゲーリー・クーパーに似てるって云うんだけど…」「じゃ凄いじゃないの。あんた昔っからクーパー好きじゃないの」「でもあたしはうちにくる電気屋さんに似てると思うの」「その電気屋さんクーパーに似てる?」「うん、とてもよく似てるわ」「じゃその人クーパーと似てんじゃないの!何よ!ぶつよ!」 なんだろう、この会話。小津監督はこういうセンスが素晴らしい。本作は小津映画のスタイルが確立された作品という事で、あらすじを読む限りじゃカラーが白黒に、岩下志麻が原節子に置き換わった「秋刀魚の味」みたいな感じだろうと思っていたが、紀子の父に対する想いが強すぎて、なにやら怪しい方向に行きそうでちょっと驚いた。壷をめぐる論争は後で知ったけど、確かに意味深ではある。嫁に行かなきゃ行かないで心配だし、行けば行ったで寂しいし…。でも娘に「結婚」とは何ぞや、「幸せ」とは何ぞやを説く場面は感動した。時々怖い感じもした原節子だが花嫁姿はとても綺麗でした。
【リーム555】さん [DVD(邦画)] 7点(2013-06-16 21:30:43)
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