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《ネタバレ》 ティム・バートン監督の映画を評するには、月並みの表現であるが、本作の独特の世界観は素晴らしすぎると言わざるを得ない。
どの映画も素晴らしいが、本作が一番ティム・バートンの好みが色濃く出たような気がする。 「ひ弱な男」「横暴な男」「女性」「死体」「目が飛び出る」、ティム・バートン作品に欠かせないキーワードだ。 彼の頭の中で作られた世界を実写で描くのは相当難しく、本作のようなアニメだからこそ可能な世界が繰り広げられている。 また、死んだように暗く、陰湿な「生者の世界」(雨も効果的)と、明るく活気に溢れて賑やかな「死者の世界」の対比が実に見事だ。 ひどいセキをしていたメイヒューが死んでしまったとたん、若干性格が明るくなっているのが面白い。 この二つの「生者の世界」と「死者の世界」が融合して、最後には「生者の世界」にも活気が戻るという構図になっている。 短い上映時間ながらも、「ラブストーリー」「4角関係」「男の決意・成長」「男を巡るヒロインたちのやり取り」「花嫁を巡る感動」「美しいエンディング」と様々な要素が描き込まれている良作だ。 金銭目当ての男の描き方には、ラストだけではなく途中にも強引な展開があるが、目をつぶれる範囲だろう。 それにしても、ティム・バートン監督は骸骨のイヌが実に上手く表現できている。 「フランケンウィニー」でも描かれていたが、ティム・バートン監督は相当のイヌ好きではないか。 【六本木ソルジャー】さん [DVD(字幕)] 7点(2008-01-21 21:35:56)
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