| 作品情報
レビュー情報
「ミリオンダラー・ベイビー」同様アイルランド人のボクサーもの、ということで公開時期が悪かった気もするが(こっちのほうがずっとお金がかかってるし)、出来はそこそこいいほうだと思う。毎回ソツのない演出を見せるロン・ハワードが今回は年代を感じさせる映像を見せ、貧窮生活から立ち直ろうとするブラドックに熱狂した大恐慌時代の人々の気持ちは十分に伝わってきた(33年頃って言うとキング・コングを思い出すなぁ)。ボクシングシーンも臨場感があって素晴らしく、ラッセル・クロウの演技もオスカー俳優の名に恥じない好演ぶり。ポール・ジアマッティもなかなかいい味を出している。 だが、残念ながらいい事尽くめというわけでもない。ストーリー自体はややありきたりなだけに、メエの人物描写が一面的でキャラに深みがなく、彼女に共感しづらい。レニー・ゼルウィガーの力演が一歩間違うと印象に残りにくいこの役を救っているはいるが、家族愛をメインにするならこの点は何とかしてほしかった。そもそも家族を尊重する父親という設定自体ありきたりなのだから。マイクの存在が後半忘れ去られてしまうのも問題だろう。8点か7点か迷ったけど、とりあえずこの点数。
【マイカルシネマ】さん [映画館(字幕)] 7点(2005-08-25 01:39:55)(良:1票)
マイカルシネマ さんの 最近のクチコミ・感想
|