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たしかに前半の出来はなかなか良かった。コンピューター管理社会の中で主人公が自分たちの正体に気づくまでが近未来描写(博物館内に流れてそうなメッセージ映像は結構好き)を織り交ぜてミステリータッチで展開されていく。しかし、後半はアクションシーンに力を入れたためか、話が雑になり、盛り上がり方も中途半端なまま釈然としないラストを迎えてしまった。しかし、それだけに肝心のアクションシーンの迫力はさすがである。とくにカーチェイスや、看板が落ちるシーンは一瞬自分がその場にいるような錯覚に陥ってしまうほどの臨場感があった。しかし、これだけのシーンを撮れるならもうちょっとシチュエーションに凝っても良かっただろう。「ザ・ロック」の人気が高いのはアトラクションのような舞台設定にしたからではないか。シチュエーションにさえ凝ればキャメロン監督のようなアクションシーンを撮ることも可能だと思う。俳優に関してはジャイモン・フンスーとショーン・ビーンの二人が役のイメージにピッタリで存在感があったのだが、フンスーの心理描写がおろそかなために後半の彼の行動が説得力にかけるのが残念。
【マイカルシネマ】さん [映画館(字幕)] 6点(2005-07-28 20:25:36)
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