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海外でカルト的な人気を誇っているので見てみたが、これが結構な掘り出し物だった。少なくとも「マルホランド・ドライブ」が好きな人には受けると思う。不気味な雰囲気作りだけでなく、所々ユーモアも効かせているのが小気味いい。劇中でjoyとfearに説明していたファーマー先生のjoyからfearへの転換もお見事。ドニーの周りで起こる不可解な出来事。ラストで伏線を鮮やかに回収していくが、それでもどこかしら謎が残る。幻想小説の読者が自分なりの世界を想像するように、見るものによって解釈が異なるように出来ている。個人的には「ドニー・ダーコ、ヒーローみたいな名前ね」というセリフが印象に残っている。これはある意味青春の心の闇を題材に扱ったシュールレアリスムともいえよう。見る人は選ぶだろうが、やはりラストのオチで全てが綺麗に解決、という映画ばかりではないだろう。独特の世界観を作り上げたリチャード・ケリー、ドニー・ダーコの不安を体現したジェイク・ギレンホール、この作品を発掘したドリュー・バリモアの3人に乾杯。
【マイカルシネマ】さん [ビデオ(字幕)] 9点(2005-08-17 16:29:03)
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