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《ネタバレ》 出来としてはそこそこ面白かった方です。一晩の出来事に終わった1作目に対し、日中の出来事になっていますね。アクションの出来は2作目に比べT-850は重い、などSF色の濃い戦いになりましたが、無駄が多く、特徴をあまりうまく活かしきれた戦いになっていません(T-850のプログラムの設定もそう)。ラストがあっさりしすぎた印象を受けるのも、脚本の弱さからくるのでしょう。しかし、1本のアクション映画としてみれば結構面白く、1,2作からの雰囲気はしっかりと受け継いでいるし、1,2作目のオマージュともいえるシーンが連続するのは見ていて楽しかったです。T-850がヘリコプターで登場するシーンなどの見せ場を抑えた演出もよかったです。ストーリー的には少々説明的になりすぎているのが痛いですが、現在と未来のエピソードが交差していてなかなか良いと思いました。なによりも、2作目のラストで生じる矛盾をどう解決するか、という点では「12モンキーズ」のようなラストがやっぱり一番だったのでしょう。ジョン・コナーのキャラにはがっかりさせられた人も多いですが、私にとっては彼の人間的なところが逆に魅力でした。ジャッジメント・デイが起こらなかったことでただの犯罪者に成り下がり、T-850の出現で再び人類救済のリーダーとなる重荷を背負わされる事になった彼の心情を理解できた人はいたのでしょうか。そんなコナーに対し、T-800とは明らかに異なるT-850が「君は私の探していた人物ではない」というシーンが辛辣でした。こういった一連の出来事が逆に彼を成長させたのでしょう。T-850のキャラは乾いた雰囲気を作り出していてよかったと思います。「命令を聞くようにプログラムされていない」というエピソードをもうちょっと工夫すれば、ジョンの指導者としての成長過程を描く事も可能だったんではないでしょうか。それでも、ラストで人気のないシェルターで終末観を漂わせる演出は悪くないと思いました。ただ、劇中で未来で起こる事もいくつか言ってしまっているので(ジョン・コナーは暗殺される、など)、あまり4作目には期待し切れません。
【マイカルシネマ】さん [映画館(字幕)] 7点(2004-11-22 23:46:59)
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