クリード 過去の逆襲 の ころりさん さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ク行
 > クリード 過去の逆襲
 > ころりさんさんのレビュー
クリード 過去の逆襲 の ころりさん さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 クリード 過去の逆襲
製作国
上映時間116分
劇場公開日 2023-05-26
ジャンルドラマ,シリーズもの,スポーツもの
レビュー情報
《ネタバレ》 第1作にはドハマりしたこのシリーズですが、主演俳優が監督というシリーズものの「地雷」を感じるところもあってなかなか手が出ませんでした。でも、見てみれば思ったよりはよくできてた。なにより、マイケル・B・ジョーダン監督でスタローン不在ということで、思い切って「ロサンゼルスの物語」になったのが何よりも本作の良かった点。ロッキーシリーズとクリード1作目が「フィラデルフィアの物語」を通してきたのに、2作目は微妙な感じになっていたところ、今作では、デイムとアドニスの「LAストリート物語」へと転化したことで、3作目のマンネリ感や「闘う意味」をちゃんと再定義できていたと思います。ジョナサン・メイジャースの佇まいや、人懐っこそうなのにどこか暗さを秘めた表情もいい。アドニスが「捨てた」過去への後悔や後ろめたさと、これまでのライバルにはない、何をするかわからない怖さが伝わってきました。最後の試合のアドニスのパンツが、あの星条旗の「CREED」ではなく、白の「ADONIS」であったのも、この試合は、アポロ・クリードの息子として生きる前の、アドニス対デイムの対決だというのもうまく表現されていました。シリーズものの常でビル・コンティの音楽の引用は評価が分かれるところかもしれませんが、ロッキーのテーマではなく、Going the Distanceのみという選択も本作については正解だったと思います。

ただ、演出面や脚本面ではやっぱり疑問も。何よりチャンピオンになった後のデイムの変貌が急すぎて戸惑うレベル。母の取って付けたような病気エピソードも。そして、妻ビアンカの立ち位置もちょっとわかりにくい。彼女が「ボクシング」というものをどう考えているのかがちょっとわからないまま、いきなりエイドリアンの「勝って、ロッキー」みたいな立場になるのにも違和感のほうが大きい。デイムの試合は娘に見せたくないのに、アドニス対デイムのときにはその葛藤が消えてるのもわからない。デイムを巻き込んだことを怒ってたデュークが、結局アドニスのセコンドになった経緯もわかりにくい。各キャラの立場とその論理が掴みにくいまま、勢いで押し切ってる感じは、ロッキーシリーズっぽいですが、やっぱり残念。試合の演出など工夫もみられるし、なんだかんだで最後まで楽しめた一作でしたが、もう続編はないと思いたい・・・(でも、マイケル・B・ジョーダンは『クリード4』あるよ、と言っているらしい、うーむ)
ころりさんさん [インターネット(字幕)] 5点(2024-08-17 00:08:44)
ころりさん さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-09-18罪の声7レビュー7.06点
2024-09-11ラストマイル6レビュー6.22点
2024-09-02フォールガイ5レビュー5.71点
2024-08-18インサイド・ヘッド27レビュー6.66点
2024-08-17クリード 過去の逆襲5レビュー5.42点
2024-08-14ツイスターズ6レビュー6.25点
2024-08-10ブラック・ダリア5レビュー4.41点
2024-07-30フェラーリ8レビュー6.33点
2024-07-29最後の決闘裁判8レビュー6.82点
2024-07-14そして僕は途方に暮れる5レビュー6.00点
クリード 過去の逆襲のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS