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《ネタバレ》 「Part 1」は全くダメだったので「Part 2」もどうしようか迷ったのですが、配信で見られるようになったところで鑑賞。1作目はヴィルヌーヴ映画のダメなところを凝縮したような1作でしたが、今作は逆でした。独創的なデザイン、豪華な配役、印象的で美しい構図、そして1作目ではうるさいと感じたハンス・ジマーの音楽まで、相乗効果を見事に発揮。今どき珍しいガチな救世主物語を再現したストーリー展開(プラス「救世主」誕生が嫌な余韻を残すところもポイント)も、前作の「タメ」から解放されたようなスピード感があって、ほとんど飽きずに楽しむことができました。今年最大の話題作にして超大作と呼ぶのがふさわしい一作。やっぱり映画館で見るんだったなーと激しく後悔しました。
原作も未読でリンチ版も見ていないので、とくに物語中盤から、オースティン・バトラー、フローレンス・ピュー、レア・セドゥなどの旬の俳優たちが続々と登場し、複雑な政治劇の様相を呈してきてからは、南北フレメン連合vs皇帝・ハルコンネン家の対決ってどうなっちゃうの!?とワクワクも止まらない。多数のサンド・ウォームに乗って登場するフレメン軍のシーンでテンションもピークに。ところが、そのシーン以降は地味な話し合いから決闘へ。え、1作目と同じ? せっかくのスケールアップも、残忍暴虐キャラのフェイド=ラウサの本領も見えないまま、地味な決闘で終わってしまった。決闘シーンそのものは、シリーズ内で繰り返されて、ポールの成長がわかる堅実な演出なのですが、自分が期待したのはそっちではなかった。そして、ハルコンネンは勝手に失脚し、皇帝は何が凄いのかよくわからないおじいちゃんのまま、上がったテンションを回収する場を失ったまま、クレジットへ。 結局、1作目とのバランスなのだろうが、あれだけスローで引っ張った1作目に対して、今作は序盤の主人公の成長を描く修行編、登場人物急増で動き出した中盤に対して、あきらかに詰め込み過ぎでバランスがおかしい終盤という感じ。最後にヴィルヌーヴのいつものアンチクライマックスな癖が足を引っ張ってしまった。もちろん、核兵器への依存を深めるポール、救世主を盲信するフレメンの人びと、母ジェシカと胎内の妹の不吉な存在(あの方の声の出演も)、そしてチャニとの別離など、続編への布石は十分。次作では映画館に行こうと誓いました。 【ころりさん】さん [インターネット(字幕)] 7点(2024-12-16 19:31:03)★《更新》★
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