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《ネタバレ》 それにしても、何とハートウォーミングな映画だろうと、観終わってからの充実感は比類ないほどで、序盤の家族5人揃っての食事のシーンや、極めつけのラストなんかはもう、どんな言葉を使って表現すれば良いのかと書きあぐねてしまいます。
まぁ、さすがに息子全員がハッピーという訳にはいかず、4人のうちの3人が戦死してしまうという暗い物語ではある中で、訃報の手紙を渡しに来た郵便屋の後に犬が足元を追いかけて来ていたり、受け取った母親も奥の部屋で悲しみに暮れるところでは窓から光が差し込んでいたりして、辛い場面でありながらも完全にはそうはならずに描いているところに暖かみを感じる事が出来ました。 終盤で、母が国を出てからが多少の中弛みが出てしまいましたが、これも当時のアメリカの社会を描いていたと捉えれば良いシークエンスであると言えるでしょう。 また、自分が今まで観てきたジョン・フォードの映画では感じることのなかったカメラワークのバリエーションの多さも本作の魅力の一つなのですが、オープニングで郵便屋の歩く姿を背後から捉えるショットや、アメリカ兵として出兵したヨゼフが最前線を進むシーンでも無駄にカメラが揺れることなく上手く撮られているところなんかも丁寧な移動撮影が見られますし、前半辺りで息子二人が乗った汽車が動き出すシーンでは汽車の方にカメラを据えた撮影で挑んでいたり、ブランコの回想シーンでも同様な事が行われていて(これはたぶん背景と人物の合成)工夫が感じられて面白いと思いました。 その一方で、徴兵された兵士たちがゾロゾロと出兵するシーンを母親が家先から見つめるシーンなどのいくつかの場面においては、家と母親を左側に据えての決まった位置からのフィックスで撮られており、“ホーム”である事を印象付けるような意図が感じられると思います。 そしてこのレビューの最初に述べましたが、ラスト、孫を抱く母親の神々しさがこの映画の最も美しく、格別であり、スペシャルな場面(言葉が見つからない…汗汗)でしょう。 あの、母親の顔を照らす光の当て方がもう超絶的に素晴らしいとしか言いようがなく、ここは本当にプロフェッショナルとしての力量をまざまざと見せつけられるようなワンシーンでした。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 7点(2014-01-25 22:35:03)
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