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《ネタバレ》 オープニングクレジットの背後で何気なく行われている建物の爆破シーンから早くもインパクト絶大で(というか、終盤のクライマックスで使えそうなくらいの迫力ある映像を冒頭から使うって、何とも贅沢!)、更に、そのすぐ後に出てくる長回しの移動撮影を見ても、力の入った作品だという事は容易に見てとれると思います。
タイトル通り、後半の地下水道のシーンが見どころで、薄暗い陰湿な雰囲気の中、疲弊し泥にまみれながら彷徨う人々、特に何かに憑りつかれたようにオカリナを吹きながら歩く音楽家が出てくるシーンでは戦慄を覚えました。 また音の表現が特徴的で、壁に文字が書いてあると思いきやただの落書きだったというシーンでの笑い声や、銃をカチャッとやる音、オカリナの音色などは遠くまで鳴り響かせている一方で、普通の会話の音などは響かせずに撮る手の込みようは唸らせるものがあります。 終盤の頃になると出口を見つけ出す者がいるのですが、ここで見えてくる光がダイレクトに希望の象徴として描かれるところに映画ならではの面白さが出ていると思います。 この映画の前半は地下水道に潜る前の話が展開されており、周囲の状況や人物描写などが描かれているのですが、どの人物も若干描き方が不十分であるため(特に、隊長はラストシーンで見せ場が用意されているだけにもう少し深く掘り下げてほしかった)、せっかくの後半の3つのグループの同時並列的なストーリー展開が上手く機能していないように感じてしまいました。 最後、隊長が再び地下に潜るシーンは、自分が今まで観てきた映画では感じられなかったような衝撃的でかつ余韻を残す締め方で、凄く印象に残るラストでした。 【もっつぁれら】さん [映画館(字幕)] 8点(2015-11-17 23:37:44)
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